|
|
|
|
|
|
|
|
土練り
|
粘土の空気抜きをします。 |
作陶
|
ひもづくり・板づくりetc...の方法で、かたちを作ります。 |
削り・装飾
|
成形した後、変形しない程度に乾燥させて高台を削り出したり、装飾を施して仕上げます。 |
乾燥
|
急激な乾燥はヒビや変形の原因となりますので、3週間近くかけてゆっくりと乾燥させます。
大きい作品や板物はそれ以上の時間がかかります。 |
素焼き
|
800℃まで約8時間焼成をし、釉がけしやすい状態(水を吸収しても割れない)にします。
窯詰めから焼成、窯出しまで3日以上必要です。 |
下絵付け・釉がけ
|
作品の雰囲気を決める重要な工程です。必要により高台等の撥水をしたのち、下絵付け・釉がけをします。 |
本焼き
|
1250℃まで12〜16時間焼成をします。(窯詰めから焼成、窯出しまで4日以上必要です。) |
仕上げ
|
底をヤスリ等でなめらかに仕上げ、机や台を傷めないようにします。
花器等水を入れて使用するものには必要に応じて水止め作業をします。 |
|
|
|
|
|
|
制作前の粘土選びは、とても大事です。
画用紙の色によって絵の具の発色が違うように、
粘土の色と質感も、釉薬の発色や全体の雰囲気を大きく左右します。
できれば、完成時にどんな色味に仕上がってほしいかをある程度イメージしてから、
それに合わせて粘土を選びましょう。
また初心者の方には、初めのうちは作りやすい粘土をおすすめします。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
窯に入るサイズの作品でなければ、焼成ができません。
当たり前の事だけど、作品をつくり始める前に必ず思い出して欲しい!
と言うのは、
一生懸命つくったら、窯に入るより大きくなってしまった・・
という事件が、たまにあるのです、、
クラアート21で焼成できる、最大のタテ・ヨコ幅は下の通りです。
乾燥時にこの範囲内に収まる様に、制作をお願い致します。
もし、最大サイズぎりぎりや、特殊な形状のものを制作する場合には、
念のため、事前にスタッフへご相談ください。
(形によっては、範囲内のサイズでもうまく窯に入らない場合があります。)
※底面、胴回り、口縁のうちで一番大きい部分をこの範囲に収めてください。
※酸化(OF)と還元(RF)では、使用窯が違います。
※乾燥時のサイズは、成形直後から5%ほど収縮した寸法です。
|
|
|
|
クラアート21では、信楽土(白系・赤系・黒系各種)の他に、特性をもつ粘土が2種類あります。
そのうちの一つ、五斗蒔土(白)・・ゴトマキ土、は他の粘土に比べて焼きあがりが軽く、
保温性もあるので茶碗づくりに向いています。
軽さと保温性、その理由はざくざくとした土質です。
逆に、花器には向いていません。
みっちりと焼き締まる土ではないので長時間、水を入れておくことはできません。
粘りのなさ、砂っぽさがざっくりとした肌合いを自然に醸しだしてくれる、面白い粘土です。
下に、その特性や、作り味などを表記しています。どうぞチャレンジしてみてください!
|
|
作
り
味 |
・砂を少し含んでおり、ざっくりとした肌合い。
・粘りとコシがないので、ぽてっとした形に仕上がりやすい。
・削ると、そいだような跡がそのままでもやわらかく残る。その素朴な削り味を生かすと良い。
・細かい細工はしにくい。
・石はぜ(目立つ粒)は、なし。
・並土と合わせると、土味と作りやすさの両方が得られる。 |
性
質 |
・かすかに黄ばんだような白色。
・焼き上がり後の重量は、他と比べて軽い。
・熱が伝わりにくく、保温性もある。
・しっかり焼きしめても、軟らかい土としての良さが残る反面、もろさも少々伴う。
・水もれするので、花器・徳利など長時間液体を入れておく用途には不向き。 |
色 |
・白色(うすい黄味あり) |
産
出
地 |
産出地
岐阜県五斗蒔土(美濃地方)近辺でとれる土。
古くから良質とされる”もぐさ土”と同じところから探れ、土質が似ている。
もぐさ土がとれなくなってきたので、最近はその代用としてよく使われる。 |
|
|
急熱・急冷OKの粘土です。
土鍋、グラタン皿、陶板ステーキ皿など・・
直接火にかけたり、オーブン使用をしたい器は、この粘土でどうぞ!
※この粘土は、釉薬の発色がいつもと少し変わります。
教室内に、土鍋土だけの色見本がありますので、必ずご覧ください。
|
|
作
り
味 |
・土質は荒め。そのわりには粘りがあって作りやすい。 |
性
質 |
・直火やオーブンでの使用に耐える
|
|
|
|
土鍋土は、収縮・膨張できる余裕を少し残して焼き上がるので急熱急冷しても割れません。 |
|
|
|
|
・やわらかい肌合い
|
|
|
|
焼き締まりきらない分、土質にやわらかさがある。
耐火性と関係なく、土肌にやわらかい表情を求める場合にも使える。 |
|
|
|
|
・収縮度が低い(他の粘土と比べて)
|
|
|
|
焼き締まらない=収縮度は低い。
蓋ものを作る時など、収縮率を抑えたい場合に少し混ぜるとよい。 |
|
|
|
|
・釉薬の発色が変わる
|
|
|
|
他の粘土と違う原料が含まれるため、釉薬の発色が少し変わる。
基本的にはツヤが失せて、多くは変色する。
ただし、2重がけした場合には、上にかけた釉薬は本来のように発色する。 |
|
|
|
|
・水もれ
|
|
|
|
火にかける分には問題なし。花器などには不向き。
できれば、最初に米ぬかで水止め処置をしておく。
また、使っていけば自然と水もれしなくなる。 |
|
|
|
|
|
注
意
点 |
|
土質がやわらかい=もろい |
|
|
|
制作時 → |
土鍋や食器のふちは厚めに作る。素焼き後は一番もろいので、置く時なども気をつける。 |
|
|
|
|
使用時 → |
ふちや角をぶつけないようにする。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
市販の土鍋の多くはもっと丈夫ですが、それは焼きしまっても耐火性の残る特別な粘土で作られています。 |
|
|
|
|
|
|
火が当たる底部分は |
|
|
|
制作時 → |
ガス台の大きさにあわせて、底の直径や傾斜部分の角度を考える。 |
|
|
|
|
使用時 → |
ガス火のあたるところは無釉にする。(釉薬がついていると割れてしまう。底の形によっては、かなり上の方まで火がいくので、形をよく見て釉薬をつける範囲をきめる。) |
|
釉薬を厚くかけない |
|
|
|
釉薬は〔うすめ〜普通〕の範囲でかけてください。
厚がけすると、土が膨張、収縮しにくくなって使用中に割れやすくなります。
(市販の土鍋土には土鍋用釉薬が使われるので厚がけのものもある) |
|
還元焼成(RF)しない |
|
|
|
還元(RF)すると焼きしまりすぎて耐火性を失います。酸化焼成(OF)をしてください。 |
|
使用前、火が当るところをぬらさない |
|
|
|
器の内側はぬらしてもよいが、外側の火の当たる部位がぬれていると加熱中に派手に割れてしまうので絶対にぬらさないこと。 |
|
|
|
作品をつくるにあたって、成形方法が色々とあります。
まずはそれらの利用ポイントをしっかりと知っておきましょう。
どんな形でもつくりやすいのは、ひもづくり。
平らな面の美しさを強調したかったら、板づくり。
同じ形を複数つくりたければ、ロクロ技法。
他には、外側の輪郭をしっかりとつくりこめる、くりぬき技法
内側からふくらむような力を感じさせる、玉づくりなど・・
それぞれに、できる事・良さがあり、
同時に、できない事もあります。
できれば一通り成形方法を学んでおくと
必要に応じてうまく使い分けたり、また、複数の成形方を組み合わせて、
自由な発想を形にしたり色々なことができるようになります。
|
|
|
|
叩きしめてつくった底面の上に、ひも状にした粘土を積み上げていきます。
大体の高さまで積み上げたら、少しずつ変形させてイメージ通りのかたちをつくっていきます。
|
|
|
どんな形でもつくりやすい。
|
|
|
初めのうちは湯のみや茶碗を何個も作ってみると、粘土という素材に慣れ、
技術も自然と身についていきます。
|
|
|
|
主なポイント |
|
底をよく締める / ひも粘土の積み方・つなぎ方 / 厚みのそろえ方 |
全体の形の整え方 / 高台のつくり方 |
|
|
|
|
|
|
|
粘土を板状に切り出し、周りを好みのカタチに切り落としたものを
反らせたり貼りつけたちして成形します。
|
|
|
ヒモで切り出した面の美しさやシャープな角は板づくり独特のもの。
|
|
|
ちょっとした事で板面や貼り合わせたところにゆがみや割れなどが生じたりするので、
まずは小皿やコップなどをつくって板状粘土の扱い方をしっかりと覚えましょう。
|
|
|
|
主なポイント |
|
粘土の空気抜き(菊ねり) / タタラ板や小道具の使い方 / 切り出し方 |
|
板状粘土の扱い方 / 変形・接着のポイント etc... |
|
|
|
|
|
|
|
土の塊を叩き締めたらロクロの中心にすえ、中央を指でへこましてよく締め、
それから周りの土を指でつまんで厚みをそろえながら高さをだしていきます。
|
|
|
内側から押されふくらんだ感じ・力強い張りが美しい。
手指の跡に素朴な味わいがある。
|
|
|
底や口元に割れなどが生じやすいので、そうならないような作り方ポイントをしっかりおさえましょう。
|
|
|
|
主なポイント |
|
土の塊を少し叩き締める / 底をよく締める / 広がりすぎないコツ / 均一な厚みでのばしていく etc... |
|
|
|
|
|
|
|
叩き締めた土の塊の内部をくりぬいて成形します。
くりぬく前に、外側のカタチをしっかり仕上げておきます。
|
|
|
土の塊を変形させて形を作りこむので、陶芸経験が少なくてもイメージに近いカタチを実現しやすい。
|
|
|
ゆがみや割れが生じないためのポイントをしっかり学習しましょう。
|
|
|
|
主なポイント |
|
よく叩き締める / 切り方 / 厚みを均一にくりぬく |
|
平らな面を指でよく締める / 合わせ印をつける / 切り口を変形させない etc... |
|
|
|
|
|
器には、底に高台のついているものもあれば、
ついてないものもあります。
なぜか?
それは、高台の役割を考えてみれば分かります。
それは、手に取りやすくすること。持ちやすくすること。
例えば、湯のみ。
底が少し上がっているから、手の平を差し入れやすい。
また、ご飯茶碗や、お碗。指をひっかけて持てる。
そんな風に、使う人への気配りがそこにはあります。
また、大きなお皿などの場合、二つも高台がついていることがあります。
これは、外側に合わせた大きな高台一つだけだと、焼成中に内側がへたってしまうから。
また、焼きあがってからの強度を強める意味もあります。
では、高台のついてないもの・・例えば花器、壷、ビヤカップなど
これらは、なぜ底を平らにしてあるのでしょうか?
その理由は・・安定感を重視しているのです。
花器やビヤカップは、背が高いけど絶対倒れてほしくない。
壷も、あまり持ち上げないし座りがいいのがいい。それで、平らになっています。
そういう、平らな底を「ごけ底」といいます。
ごけ、というのは碁石の入れ物のことだそうです。
ごけみたいな底、ということのようです。
そういう風に、底の形には使いやすくするための工夫があります。
けれどもちろん、使いやすさだけでなく見た目重視で底の形を決めるのもよし、です。
その時に、高台やごけ底の本来の役割を知っていればデザイン性のみでなく
使いやすさもきっと自然に取り入れることができます。 |
|
|
|
底の形は、目立たないようで人間の足元と同じで意外と全体のイメージを左右します。
だから、高台にも工夫が要ります。
ただワッカ状に台をつける・・・のではなく、全体の形とのバランスをみながら
大きさは?高さは?傾斜は?・・・と、毎回ちょっと考えてみましょう。
高台が、本体の形に合わせた形になっていると全体の美しさもアップします。
また、昔の職人や茶人は、高台の形そのものにも工夫をこらしました。
色々なバリエーションを私達に残してくれています。それを真似してみる、のも面白いかも?
色々、遊んでみてください♪
|
|
器をつくる時、軽く作った方がいいのは
手に取って使うもの…湯のみ・カップ・飯茶碗など。
逆に、花器、明かりとりなどは
持ち上げる必要はあまりないし、倒れにくくないといけないので
むしろ重く作った方がいい。
軽ければいいというのではなく、用途・必要に応じて作り分ける事が大事です。
では、軽さ/重さの出し方のコツを少しご紹介します♪
|
|
★ |
全体的には薄めに作って、でも口縁はわざと少し厚めにする。
→ 「思ったよりも軽い」と感じさせます。
|
★ |
底回りを薄めに仕上げる。
→ 余分な肉付きがあると、重さを感じます。
|
|
★ |
手でちょうど持つ位置に、器の重みが
自然にかかるような作り方をする。
→ 指ではさみ込む力が要るほどに、重さを感じます。
|
★ |
一番厚みのあるところ(重い部分)を持つようなデザインにする。
→ 指ではさみ込んで持つ形でも、そうすれば軽く感じられます。
|
|
|
|
★ |
底を少し厚めにする。
→ ただし厚すぎると底切れ(割れ)してしまうので程々に。 |
|
★ |
底からの立ち上がり部分を厚めにする。
→ 特に長い枝を生ける花器などは、
しっかり厚くして安定性を出してください。。
|
|
ビヤカップの様に少し背が高くて手に取るものの場合には
軽さ・重さ両方のバランスが必要になります。
(倒れやすいと困るからです)
そういうものには、口元を厚めにつくり、持ちやすくして底はしっかり作る…
という風に、両方の要素を工夫して取り入れてください。
|
|
昔むかし、白いやきものが何よりも尊ばれた頃・・
赤い土に、白い土をぬって白くみせようとしたことから「白化粧」の技法は生まれました。
今日では、ただ白くみせるためだけでなく
その上に絵を描いたり、かけ方を工夫したりと色々な使い方がされています。 |
|
普通は赤土や黒土にかけて色の対比を生かしますが、時にはわざと白い土にかけることもあります。
小さな工夫・使い方で作品はパッと個性的になります。
制作の流れにそって、できることを下に示しましたので気軽にトライしてみてください! |
昔むかし、白いやきものが何よりも尊ばれた頃・・
赤い土に、白い土をぬって白くみせようとしたことから「白化粧」の技法は生まれました。
今日では、ただ白くみせるためだけでなく
その上に絵を描いたり、かけ方を工夫したりと色々な使い方がされています。
普通は赤土や黒土にかけて色の対比を生かしますが、時にはわざと白い土にかけることもあります。
小さな工夫・使い方で作品はパッと個性的になります。
制作の流れにそって、できることを下に示しましたので気軽にトライしてみてください!
|
白土、赤土、黒土 etc... |
|
|
|
真っ白いもの、粉引風のもの。顔料を加えれば色つきのものも作れます。 |
|
|
|
刷毛ぬり、筆ぬり、流しかけ、浸しがけ、吹きがけ、イッチンがけ・・
全体にかけてもいいし、部分的につけてもいいし。 |
|
|
|
白化粧に重ねて、模様をつけることもできます。
化粧の前に準備がいるのは、印判、マスキング、カヤ目。
化粧の上からするなら、線描き、面取り、飛びカンナ、象がん、墨流し。
また、素焼きの後で絵具で模様をつけるのも映えます。 |
|
|
|
普通は、白化粧をよく見せたいので透明釉を用います。
また、ビードロとか織部のように色はついているけれど透明感のある釉薬を使うのも、面白いです。 |
|
|
|
紅茶などに少し浸けておくと、釉薬の貫入から染みこんで模様ができます。
わざとしないで、使っていくうちにできていく表情を楽しむのも素敵です。 |
|
|
本当に色々なことができる、白化粧です。
最後に、かける時の注意事項があります。
かける時、かける作品の乾燥状態、化粧泥の濃度、作業の速さが大事です!
初めての方は、必ず先生に要領を教わってください。
適切な状態で作業しないと、白化粧ははがれたり、、あとで釉薬がちぢれたり、一番怖いのは、作品が水分を吸ってこわれてしまったり!
何度かやってみて、その要領を覚えてください。
|
|
抹茶碗をつくってみましょう!
難しそう…と、すぐに思わないでください。
基本的には湯のみやカップと変わりません。
本当です。飲みやすくて、持ちやすい器であること・・それが一番大事なのです。
そして、それに加えて、お茶を点てやすいような形にしてあげる。それから、更に余裕があれば、どの側でもいいから見どころを一方向につける。
これで、立派な抹茶碗の出来上がりです〜!
そんなに制約がないことが、お分かり頂けたでしょうか?
ぜひ、自分なりの色や形で、抹茶碗をつくって楽しんで頂きたいです。☆
それでは、飲みやすさ・持ちやすさのためのポイント、
それから、お茶を点てやすくするポイント、魅せるためのポイント。
ご紹介します。
|
|
外側の形状は、飲む側の事を配慮します。
持ちやすいか?手の平の感触は?唇のあたりは?
おもてなしの気持ちを大切にする、茶の湯らしい心です。 |
|
|
内側の形状は、主に、抹茶をたてる側の事を配慮します。
おいしい抹茶を美しい所作で点てるための、大切なポイント。 |
|
|
そして、裏側…
お客様は高台を鑑賞しながら、碗の作り手へと思いを馳せます。 |
抹茶碗は、おもてなしの心の世界で
その瞬間にいるすべての人の想いをつないでくれる、道具なのです。
|
|
昔から引き継がれている、抹茶碗の形もあります。
茶人に好まれたもので特に代表的なのが、
きりりと端正な、唐の茶碗。
ぽってりと素朴な、楽茶碗。
豪快な遊び心を感じさせる、桃山茶碗。
柔らかく堂々と広がる、高麗茶碗。
どこの陶業地にもオリジナルといえる形や色があるのですが、
それはその土地の粘土・釉薬の長所を最大限に生かそうとする努力と
そこに生きる人々の美意識とが合わさってたどり着いた、一つの形式のようなものです。
それらの型は、その土地のやきものの個性として、またシンボルとして今も大切にされており、
そしてその中でも、昔の目利きの茶人が好んだものは、時代を越えて愛され続けています。
今、どんな土・釉薬でも手に入り、
色々な文化・スタイルがあふれる中で生活している私達ですが
昔の抹茶碗の、土地で採れる原料のみを使って、その時代・その土地独自の感覚を表現しきったその強さ・美しさにもまた、魅了されます。
|
|
|
|
|
お茶を飲む習慣は中国から伝わりました。技巧の高い中国製茶碗の美しさや「心を清め浄化させる」という精神修養的な要素に日本の文化人も魅了されて、唐物を用いた「茶飲み」はやがて日本独自の「茶の湯」の文化へと発展していきます。
唐物茶碗、といえば何といっても黒釉です。青磁や白磁よりもお茶の色をひきたてて心にも響く…ということに中国の人々は早くから気付いており、その美意識は日本へも引きつがれました。
当教室にある黒天目・油滴天目はこの「黒釉」の類です。
|
|
|
|
|
|
「楽焼」という言葉は現在広い範囲で使われていますが、本来は京都の樂家で焼かれたものをさします。
素焼きよりちょっと高いくらいの温度で焼き上げるので、独特の柔らかさを感じさせるやきものです。
1250℃の高温焼成では土がカチッと焼きしまってしまうので、楽焼の柔らかい質感は得られませんが、
長く愛されてきた楽茶碗の形状や独特の感覚は抹茶碗としての参考に留まらない魅力をもっています。
|
|
|
|
|
|
桃山時代に美濃(岐阜)でつくられた茶碗は創意に満ちて遊び心いっぱいです。
瀬戸黒・志野・織部・黄瀬戸といった特徴ある釉薬、軽妙な絵筆のタッチ、全方位にわたって観る者を楽しませるフォルム。
ほぼ同時期に生まれた楽茶碗と対称的なそのわかりやすさ、親しみやすさは美濃茶碗が権力者たちを中心とした茶の湯の世界からではなく、町家の一般の茶人の”手に入りやすい茶碗がほしい”というニーズに応えて生まれたからこそ…のようです。
数百年たった現代でもその斬新さは失せないまま日本の独自の美意識を伝えています。志野釉や織部釉を用いる時、それらの特徴を知っておくと役立つかもしれません。
|
|
|
|
|
|
高麗茶碗とは朝鮮でやかれた茶碗のことで、もともとは日用雑器として日本に入ってきたものでしたが、その姿や釉景の良さを見出した茶人が抹茶碗として使うようになり、唐物(中国製)に次いで尊ばれるようになりました。種類は井戸形のもの・白化粧を用いたもの・日本の好みをうけた注文品…など色々ありますが、どれにも共通するのはその大らかさ・素朴さ・それでいて崇高なまでの風格で、茶の湯に親しむようになっていた武将たちの気風に、そして流行りつつあった侘び茶の好みにもとても合っていました。中でも抜群の人気を誇っていたのは『井戸茶碗』で、その形を模したものが唐津や萩を始め日本の各地で多種多様に作られたほどです。
ここではその井戸茶碗の特に形状について紹介し、これまで取りあげてきた唐物茶碗・和物茶碗(楽/美濃系)と同様に茶碗を楽しんで作る際のヒントにしていただければと思います。
|
|
|
|
|
|
雑誌や店頭などで気に入った器を見つけると
同じようなものを、すぐにでも作りたくなりますね〜(^^)
その時にまず大事なのは、それがどんな粘土で作られているか、を見ることです。
器を裏返せば、大抵は無釉になっていて粘土のそのままの色を確認できます。
もちろん、その作品に使われている土と正確に知ろうとしたら難しいかも・・
陶芸大国日本、粘土の種類は沢山あります。
でも、目的は似た感じのものを作ることなので、「その土と大体同じような色・質感を得るには教室のどの粘土を使えばいいだろうか?」
そんな視点で、器の底裏を見てみればいいのです。
|
|
それが酸化(OF)で焼かれたか・還元(RF)か、釉薬をみて確認します。
分からなければそれでも構わないのですが、
酸化(OF)ならば土は標準色で焼き上がるのが、還元(RF)であれば標準色よりも少し黒ずむので
焼成方法が分かっていた方が、土の種類を正しく判断できます。
|
|
|
|
|
白系か?赤系か?それとも黒系か?大抵は、このいずれかです。
もし、その色味が中間的で断定しにくければ・・
では、その色を出すにはどの粘土と粘土を混ぜればいいのだろう?と考えてみます。
白+赤? 赤+黒? 白+黒・・かな?
違う色の粘土をブレンドすれば、微妙な風合いの土を作り出せます。
また、うっすらピンク色だったり、ミドリ色だったりするなら
白い土に、その色の顔料を少し混ぜて作ります。
|
|
|
|
|
細かいか?荒いか?
同時に、粒入りなのか? 黒い点(鉄分)は入っているか?
そういうところも、見ます。
白い粒が目立つなら、クラアート21の粘土で言えば古信楽(細)・(荒)、黒泥土(細)・(荒)。
また鉄分は近江12号土に入っています。
それらをそのまま使うか、または他の土に少し混ぜるか。それは、その人次第です。
|
|
|
|
|
そして最後にもう一つ・・特別な性質を備えた土であるかどうか?
その器が火にかけられる性質のものであれば、耐火土(土鍋土)が使われています。 |
こんな風に使われている粘土の種類を見ていきます。
そしてその後は、
技法・・ (白化粧/象嵌/線描/etc.)
絵の具・・
釉薬の色・・(透明/織部/乳白/etc.)
と、作る順番でその工程を想像しながら、作り方を今度は全体を見ていってください。
|
|
|
|
|
|
粘土は固くなると使いづらいですね。
前に買った『残り粘土』が、まだやわらかければ気持ちよ〜く
作陶できるのだけど…
時々、妙に固くなってたりして。
だからといって処分してしまったら、もったいないです。
長い年月かけて地中でつくられ、ようやく自分の手元に届いた粘土…
大事に使ってあげてください。
新しい習慣一つで、粘土をいつまでもやわらかく保つ事ができます。
これだけです!
タオルだと、時間が経って布が傷んできた時に繊維が粘土にくっついて苦労することもあるので、
さらしとかシーツの布がお奨めです。
ただし保水力がタオルよりも落ちるので、薄手の布を用いる時は水気を少し多めに含ませてあげてください。
|
|
|
|
|
|
少したっぷりめに濡らした布・さらしで、固くなった粘土をぐるぐる包み、ビニール袋に入れておく。
これで、粘土は自然と頃合の柔らかさに戻ります。
水分は、粘土へゆっくりと浸み込んでいきます。
何週間かまってあげましょう…
しばらくおいて出してみて、まだ固かったら布・さらしを再度濡らします。
布がまだ充分に湿っていれば、そのうちに水分が芯まで届いて、柔らかくなります。 |
|
ポイントは「待つ」それだけ…。
固いうちに無理無理練ろうとすると大変です。この方法がおすすめです。
A. |
大丈夫です。
色が違っても、また性質の違う粘土同士でも、その固有の色や性質は薄まりますが、混ぜて使えます。 |
ただし、よく練ってムラをなくしてください。 |
|
|
|
|
|
|
|
トウゲイのギモン目次へ
|
|
|