38.酸化焼成(OF)・還元焼成(RF)の違い


釉薬の発色は、焼成の仕方によってだいぶ変わります。
酸化焼成(OF)と還元焼成(RF)、何故そんなに違ってしまうのでしょうか?
この質問は、普段一番多く聞かれるものかもしれません。


まず、釉薬の発色はどう違ってくるかというと、おおまかに言えば、同じ一つの釉薬が
酸化(OF)では黄色っぽく、明るい感じに
還元(RF)では、白っぽく青く、きりっと静かな感じに
仕上がる。

素地の粘土自体も、同じ色が酸化では明るめに、還元ではやや暗めになります。

その色の違いは、教室内に置いてある色見本をまず見比べてみて頂ければと思います。
(ただし、どちらの焼成でもあまり変わらない釉薬もあります。その場合、還元の色見本は置いていません)


では、焼成の仕方では何が違うのか?

酸化(OF)は、初めから終わりまで酸素をたっぷり与えます。
それによって、土や釉薬の中に含まれている酸化金属はそのままの状態でいられます。

還元(RF)は、窯内を酸欠状態にして不完全燃焼させます。
そうすると、炎は苦しい?ので、土や釉薬に含まれている酸化金属から酸素を奪いとって燃えようとします。
この作業は、950〜1150℃で行います。

金属は、発色に大きく関わる物質です。
酸化状態の金属と、還元状態(酸素を奪われた状態)の金属では、発色がだいぶ変わってきます。

そのため還元焼成では、酸化焼成とは違う発色が得られるのです。





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