56.陶芸道具は、いつもキレイに!



成形時・釉がけ時どちらの場合でも、作業の後に小道具や板などはキチンと洗って、粘土や釉薬をしっかりと落としましょう!

粘土や釉薬の成分はとても繊細で、他の成分が少しでも混ざると思わぬ変化を引き起こしてしまうことがあるのです・・・

ちゃんと洗ったつもりでも、角部分に汚れが残っていることはよくあります。よく確認してください。




57.粘土のエコ事情



まだ焼いてない粘土は、先に紹介した方法で何度でも再生し、また使うことができます。
では、一度焼成した粘土は?
いらなくなった陶器はどうしたらいいのでしょう?



実は、一度焼いた粘土は簡単には土に戻りません。
世界の遺跡からは、何千年もその形を保った器が出土します。
不用になった陶磁器も、これまでは不燃ゴミとして埋め立て処理され、結局再生できないゴミとなっています。

何億年もかかって地球の土壌でつくられた天然資源を
近年すごい早さで消費している上に、
ゴミを増やし…
粘土は数十年のうちに枯渇するといわれているだけに、現状を考えると心苦しくなります。



と、悲しい気持ちになるお話しですが…朗報も、あるのです!
エコロジーな粘土〜廃陶器を粉砕した粉を混ぜた粘土〜の開発研究が焼き物産地で進められています。



「一度焼いた土を細かい粒状にして粘土に混ぜる」というのは
粒感を出したり耐火度を上げるために昔から使われてきた手法でしたが、
混ぜても5〜6%が限界でした。

それが、粘土の粘りやコシを保ったまま20%混ぜられるところまで現在開発は進んでおり、
いずれ40〜50%の配合も目指しているそうです。

そういう粘土がすでに売られ始めており、
また、そのための不用食器回収を実施する自治体(※)も出てきています。



粘土も、少しずつエコを考えなければならない時代…
手元の天然粘土が、改めて貴く感じられるのではないでしょうか。
せめて固くなった粘土や削りカスは、できる範囲で上手に再生して使っていきましょう♪


(※) この近辺では多摩市で行なわれています。
多摩市民・町田市民・八王子市民は持ち込みできます。
詳しくはエコにこセンターHPをご覧ください。





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